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第24話 『 ソウタ 焼きそば を食べる!! 』




焼きそば屋は
にわかに
お調子者たちの
巣窟(そうくつ)と化した






『 お調子者決定戦 』

に敗れたソウタは
店の前にあるベンチに座り

瀬戸焼きそば に
がっついた






愛知県瀬戸市といえば
すぐに思い浮かぶのは

なんといっても瀬戸物だろう


しかし
この

『 瀬戸焼きそば 』 


言わずと知れた
瀬戸の名物なのである





パルティせと に店を構える


『 八方招き 』


地元のグルメイベントにも出品される
ここの 瀬戸焼きそば の特徴は


鹿児島県産の黒豚
を使っていることだ




黒豚が生み出す

甘み と うま味

は 絶妙のバランス なのである




大将曰く

「この味、喰わずしてB級グルメ語るべから ず!」

なのだとか









ソウタ

「おい、ユイっぺ!

いつまでも、バカやってないで

早く、焼きそば 食べな!」








ユイは まだ大将に向かって

右手を前に出してVサインしたり
左手を前に出してVサインしたり

様々なポーズで

『にっひっひ♪』

を繰り返していた








ユイ

「あ!

焼きそば、忘れてた。」








ユイも
あわててベンチに座り
焼きそばを食べ始めた





もぐもぐ もぐもぐ






ユイ

「焼きそば、おいしい♪♪」






幸せ

という表情で
焼きそばを食べるユイ


ソウタは
ユイの幸せそうな顔を見ながら
焼きそばを食べた







目の前で
おいしそうに食べる人の顔を見ながら
自分も同じものを食べる


これが最高なのだ








ユイ

「おいしい♪[もぐもぐ]

おいしい♪[もぐもぐ]


・・・夢みたい♡」








ソウタ

「ふふっ。


・・・・・・[もぐもぐ]

うん・・・。

おいしいね♪」








ユイ

「ねぇねぇ。

・・・[もぐもぐ]

ソウタの夢、ってなぁに?」








ソウタ

「はぁ?

夢ぇ??


・・・・・う〰ん。


やっぱり、

将棋の8大タイトルを全部、とって

『 8冠王 』

になることかな。」








ユイ

「ソウタは

将棋のことばっかりだね。」






つまらない
という表情をするユイ







ソウタ

「じゃあ、

ユイっぺの夢は なんだよぉ?」






思い切って
『 8冠王 』
という夢を語ったのに

つまらない顔をされたことに
少しムッときたソウタは

すぐさま
ユイに聞き返した







ユイ

「ユイの夢はねぇ

ソウタのお嫁さんっ♡♡」







ソウタ [ 少し照れながら ]

「ははっ・・・。

・・・お前ねぇ。


お嫁さんはいいけど、

もうちょっと

いろいろ考えたら どう?」







正直なところ

ソウタは
ユイのことを

『 手のかかる妹 』

という程度にしか
考えていない








ユイ

「えっ!?


ソウタは

ユイがお嫁さんだと

嫌なのぉ??」







ソウタ

「いや、嫌ってわけじゃないけどぉ・・・。」







ユイ

「じゃあ、いいの!?」








ソウタ

「うぅ〰〰ん。


僕の場合は

もう、すでに

この先、一生

プロ棋士として生きていくことが

決まっているからね。


だから、

結婚する相手は

僕が対局を終えて

疲れて帰って来た時に、

家でリラックスさせてくれる

気の利く、やさしい人がいいなぁ・・・。」








ユイ

「ふ〰ん・・・。」








ソウタ [ ニヤリとしながら ]

「・・・まっ、

少なくともアレだね。



焼きそばを食べた時に、

口元に

青ノリが付いてることに

すぐ、気が付くような。



・・・そのくらいのことは

すぐ、気づく子じゃないと

困るかなぁ・・・。」






ジッと
ユイの顔を見つめるソウタ







ユイ

「???」







ソウタは
人差し指の先で

自分の唇の横のところを
ちょんちょんちょん と
さわって

ユイに合図を送った






ようやく気付いたユイは
唇の横についている
青ノリを

指の先で ぬぐった








--- 第24話 ---
『 ソウタ 焼きそば を食べる!! 』 (完)







↓ 唇の横に 青ノリ が付いてる人のみ 押してください

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第25話 『 焼きそば と ミサイル 』


焼きそばを食べながら

ソウタとユイは

いろんなことを

しゃべり合った






好きな食べ物のこと

面白かった
テレビ番組のこと

友達のこと

将棋のこと

芸能人の不倫のこと

ニャルもんのこと

勉強のこと

隣のクラスの
イジメられている子のこと

・・・・・・






周囲から見れば

二人の会話は


たわいない話かもしれない



だが

他人からは

ガラクタのようにも見える

この


一つ一つの会話




ふたりにとっては






『 キラキラと輝く宝石 』






なのである






短くて

ちっぽけで

繊細な


でも


ふたりにとって

とても とても

大切な

『 宝石 』




いつまでも

しまっておこう




心の中に置いてある

1番キレイな

宝石箱の中に入れて











14歳の少女と

15歳の少年は


まもなく大人になってゆく




20代 

30代

40代

50代






ふたりが
この先も

手を取り合って
ともに生きてゆくのか


はたまた


それぞれ
別の道を歩むのか


それは誰にもわからない





いずれにせよ


この先に待つ

二人の未来が


すべて

順風満帆とは

限らない










怒りの炎に

身を焦がす昼も あるだろう



孤独の寒さで

眠れない夜も あるだろう




誰からも理解されず

たった一人で

もがき苦しんで



真っ暗闇の中

自分の進むべき方角すら

見い出せない




ついには

自らの意志で

自らの人生を



『 終わらせよう 』





考えてしまう時すら

訪れるかもしれない










だが

そんなときこそ


心の中に

大切に しまっておいた

宝石箱のふたを

開けるのだ





そこには

いつも存在する



光り輝く





『 ふたりだけの思い出 』
















この世は

決して



悪意 と 孤独 と 絶望



ばかりで

満たされているわけではない











『 幸せ 』


はいつも

1番近くに

存在する










今のソウタにとって

それは


ユイといっしょに

焼きそばを食べる


この時間なのかもしれない








数々の無駄話によって作られた

ほんわかとした

しあわせな 瞬間(とき)




しかし


そんな温かな空間が

突然の

ユイの ひと言によって

あっという間に

その姿を変える








ユイ

「でも、

ミサイル 降ってくるから・・・・・。」







ソウタ

「はぁぁああ?」








『 ミサイル 』 という

およそ

少年向けアニメの世界くらいでしか

出てこない単語を耳にして

ソウタは思わず

奇声を発した







ソウタ

「急に、なに言ってんのぉ!??

ミサイルなんて、降ってくるわけな・・・・・・。」








天然ボケ のユイが

また突拍子もないことを

言い始めた と思ったソウタは


ツッコミを入れかけたが

ユイの表情を見て

おもわず言葉をのんだ








怖がりな性格のユイは

すでに

大粒の涙を

両目に ためていた








ユイ

「だって、テレビで言ってたもん・・・。」







ソウタ

「そんなの降ってこないよ。」







ユイ

「もうすぐ日本に

ミサイル降ってくる、って

ユイ、聞いたもん・・・。



ユイの頭の上に

ミサイル いっぱい、降ってきたら

ユイ、死んじゃうし、


まわりのみんなも

死んじゃうもん。


そしたらね・・・、そしたら・・・・・・。」








ソウタは

『 はぁぁーーっ 』 と

大きな ため息をひとつ

ついた後


ハンカチを出して

ユイの涙をふいた








ソウタ [笑顔で]

「だいじょうぶ。


ミサイルなんて

降ってこないから・・・。


だいじょうぶだよ。」






ソウタの

やさしい口調を聞いて

ユイは少し

落ち着きを取り戻した








ソウタ

「ユイは絶対に

死んだりしないから・・・。


100歳まで生きられるから

大丈夫だよ♪」








ユイ

「なんで、そんな

未来のことが

わかるの・・・?」








ソウタ

「なんでって・・・


・・・そりゃあ

ぼくは、天才少年プロ棋士 だからね!



プロ棋士は

先の先まで、読んでるけど、



天才少年プロ棋士の

ぼくは、

それよりも


ず~~~~~~~っと 先まで


読んでるんだから。」







ユイ

「きゃははっ♪」






突然
笑顔になるユイ

ソウタも
つられて笑顔になる







ソウタ

「どうしたの?」








ユイ

「ソウタの 『 ず~~~~~~~っと 』 って顔が

おもしろかったの♪」











『 人生 』

という名の

きまぐれな対局 は

いつも




『 思いがけない一手 』




により

劣勢が ひっくり返る











ソウタ

「ず~~~~~~~っと。」







ユイ

「きゃははっ♪」







ソウタ

「ず~~~~~~~~~~~~~~~~~~っと♪♪」







ユイ

「きゃはははははははははははっ♪♪♪♪」











その後も


ソウタは数分おきに

『 ず~~~~~~~っと。』

を繰り返し


そのたび

ユイは笑顔になった









ソウタは再び

失いかけた


『 キラキラと輝く宝石 』


を取り戻した













わるもん2






--- 第25話 ---
『 焼きそば と ミサイル 』 (完)








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第26話 『 ユイ、 クレープを食べる!!!! 』




ソウタたちが 焼きそばを食べ終え

しゃべっているうちに

時刻は正午になった





いよいよ

ソウタとユイの 定番スケジュール





『 パルティ で 焼きそば で いちご 』





が ラストを迎える








瀬戸焼きそば本店 八方招き

と同じく

パルティせと の1階にある



ミニクレープ専門店






『 G.クレープ 』






G.クレープ の 『 G 』 は

『 ジェラート 』 の頭文字である










ユイは

ここの店の



『 いちごクレープ 』



が大好物なのだ











開店時間の12:00を待って

ユイが店員さんに



『 いつもの、くださいっ♪♪ 』



と頼むと

ものの数秒で


『 いちごクレープ 』 が


ユイに手渡された







お店のお姉さんも

心得ている






なにしろ ユイは

『 いちごクレープ 』 しか

頼まないからだ









開店前から

クレープの代金

『 170円 』 を握りしめて

店が開くのを

今や遅し

と待っている女の子が

いつもいるのだ





となると

お店のお姉さんも

開店の準備とともに

ユイのために

『 いちごクレープ 』を作る

というのも当然の流れ




もはや

お姉さんにとっても

『 ルーティン 』

なのだ













ソウタは

クレープを注文するユイの背中を

見守りながら



『 この世に存在しもしない妖怪 』



を妄想していた











いつも決まった時刻に現れて

『 いちごクレープ 』

を注文する






いちごクレープ を

食べられないまま

亡くなってしまい





大好物の

いちごクレープ 

を求めて現れる




少女の座敷童(ざしきわらし)












『 妖怪・いちごクレープ 』
























『 妖怪・いちごクレープ 』 は


手渡された いちごクレープ を

夢中で食べ始めた








ユイ

「いちご、甘~~い♡♡


[ムシャムシャ]


おいしいっ♪♪♪」







ソウタは

ニコニコしながらクレープを食べる

ユイの顔を見て

あらためて

ホッとしていた







いきなり

ミサイルの話を持ち出されて

泣かれてしまった時には

どうしようか と思った








しかし

幸せそうに いちごクレープを食べる

いつものユイに戻ってくれて

安心した












やはり

14歳の女の子にとって




『 いちごクレープ 』




は ミサイル よりも

はるかに強いのだろう










いや

いっそのこと

ミサイルの代わりに

いちごクレープ が

空からたくさん降って来たら



ユイは

どれほど喜ぶだろうか??







『 もし、空から いちごクレープが降って来たら・・・・・?』





そう言おうとしたが

ソウタは

その言葉を控えた







またユイに

ミサイルのことを

思い出させてしまい


不安にさせてしまっては

かわいそう



そう 思ったからだ














この先

日本に






ミサイルが降ってくるかどうか






なんてことは わからない













ただ

ソウタは



いつもユイが

ニコニコしながらクレープを食べられるよう


ユイの ほっぺたに

大粒の涙を降らさせないよう


これからも

ユイを守っていこう



と強く思った















ユイがクレープを食べ終えた後

ソウタとユイは


家で待つ

母とニャルもんのために

おみやげのクレープを買って

帰路に就いた











ソウタ & ユイ

「たっだいま~~~~っ♪♪」





ソウタたちが帰宅するやいなや

ニャルもんが

大粒の涙を流しながら

駆け寄って来た








ニャルもん

「にゃにゃにゃあああ!!

ソウタぁああああ!!


日本は、もう

おしまいにゃぁあああああ!!!」





涙を流し

少しゲッソリとした顔になった

ニャルもんが

ソウタにしがみついた







ソウタ

「えっ!!?

日本がおしまいっ??

どうしたのっ???


まっ、まさか

ミサイルがっ・・・・・!?」







ニャルもん

「おしまいにゃあ!!

おしまいにゃあ!!


もう、この世は

おしまいにゃあ!!!!


今日が

ミィたちの


『 終戦の日 』


にゃああああ!!!!」







ソウタ

「えっ!?

ちょっ・・・



どうしたのっ???



何があったのっ!!?

ねぇ!!

ニャルもんっ!!!」






ソウタは

ニャルもんに向かい

強く


でも


ニャルもんを

なぐさめるように


やさしく


問いかけた










ソウタがニャルもんに

事情を聞こうとしていると

母 ユウコ が

あきれ顔でやってきた







ユウコ

「負けたのよ・・・。」







ソウタ

「負けた?

・・・・・・。

負けた、って

一体、何が???」














ユウコ

「高校野球。


中京高校が広陵高校に

負けたの。」







ソウタ

「こ、こ・・・

・・・高校野球・・・・・・。」














ソウタは

『 泣きながら まとわり付いてくる猫 』 を

放り捨てた










大声をあげて

泣き続けている猫 を無視して

ソウタとユイは

2階の

ソウタの部屋へ向かった








ソウタの部屋に戻って来た

ソウタとユイ











ユイは

自分の部屋へと

帰る準備を始める







ソウタが午後から

みっちりと

将棋の勉強をすることを

知っているからだ











ユイ

「今日は

とっても楽しかったぁ♪♪


ありがとね

ソウタ♡」







ソウタ

「タイクツ姫さまが

ご満足されて、

ジイも

うれしゅうございます。」








ユイ

「ほっほっほ。

アッパレじゃ♪ アッパレじゃ♪


では、ワシもそろそろ

帰るとすかのぉ。」






ソウタが

『 姫さま 』

と呼んでいるのに

なぜか

『 殿さま口調 』

で答えるユイ








ユイ

「では、達者でな。


さらばじゃ!!」










タイクツ姫 ⇒ 野球博士 ⇒

妖怪・いちごクレープ ⇒ 再び タイクツ姫



と 華麗な変身を遂げたユイ









最後に なぜか

殿さま に変身したタイクツ姫は


自分の靴を抱え

部屋の窓から

タイクツ国へと帰って行った










姫の帰国

を見届けたソウタは

充足感に満たされながら

詰め将棋の本 を開いた










--- 第26話 ---
『 ユイ、 クレープを食べる!!!! 』 (完)







いちご



ブログのテンプレート の子が
もはや

ユイ でいいんじゃないか

ってくらい ピッタリ



・・・・・・横の いちご も









ここに眠る



ニャルもん

終戦 ??





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藤井くんフィーバーが続けば、話をたくさん書けると思って、ブログを書き始めたら、すでにフィーバーが下火になってた(泣)

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